
私が表具工房「尚古庵」店主の木原克尚でございます。
私は高校卒業して進路を決める際、何か手に
技術を持たなければと思い、表具屋さんに弟子入りしたわけです。
今では信じられないかもしれないけど、徒弟制度のいわゆる丁稚奉公と言う事。
最初は何も仕事ができないから、掃除と兄弟子の食事のお手伝い(ご飯よそったり洗い物したり)
作業場にはすぐ入れないから玄関の隅が居場所で、そこから親方や兄弟子の作業を見てて
作業に使う水が汚れたなと思ったら取り替えに行くってな具合。
そのうちに、刃物を研いでこいと云われて研いだら下手なもんだから怒られる。
怒られると悲しいから練習、次に研ぎを言われてやっぱり怒られてを繰り返して、
怒られなくなったら別の仕事をやらせてくれる。けどそれも又同じ様に怒られて‥
を繰り返す訳です。
だから時間が掛かって10年程そこにお世話になりました。
その間ず〜っと怒られてばっかりでしたけど‥‥。
おかげさまで表具の仕立ては一通り出来る様になりました。
掛軸・屏風・額・巻子・帖・手鏡・和綴裝・胡蝶装・粘葉裝・折り本・等々
丁稚時代に県の技能競技会で金賞2回、銀賞2回、銅賞2回、他佳作も頂きました。
それから独立したのですが、その技術を活かした修復の仕事を多く手がける様になり、
県や市の重要文化財も手掛けさせて頂ける様になりました。
県の文化財課の推薦を頂き、文化庁の文化財修理技術者講習課程の修了証書も頂けました。
新しい物を作る技術、古いもの通して知る技術、表具は奥が深くて難しいです。
創作品を作ると云う事は自分の技術や感性に挑戦し、進歩に通じると思いました。
現在の生活や習慣に合った物、洋額の技術も取り入れた和の世界、
尚古庵なりの表装と云う技術と感性を、現在の生活空間に活かせたらと挑戦しています。
店主



柿渋倶楽部
最近のコメント